ASD傾向と集団生活の課題

 

私はASD自閉スペクトラム症)の傾向があり、小さい頃から集団での活動に適応するのが難しいと感じてきました。学校生活は何とか続けられましたが、学校や部活動への参加には抵抗がありました。これは単なる性格の問題だと思っていましたが、社会人になってから、自分と他者との違いをより深く意識するようになりました。

 

社会人になるまで自分のASD傾向に気づかなかったのは、学生時代は「ちょっと変わった面白い人」として受け入れられていたからです。しかし、職場では状況が異なります。空気を読めない発言は周囲を苛立たせ、会話のすれ違いは仕事のミスに直結します。

 

特に困難なのは、空気を読むことはできないものの、周囲の緊張感は敏感に感じ取ることができるため、徐々に職場の人々との関わりを避けたくなることです。交流がマイナスの影響しかもたらさないと感じるようになり、今もその克服には至っていません。ここでは、私なりの視点で集団生活の難しさについてお話しします。

 

コミュニケーションの壁

一つ目の理由は、コミュニケーションの難しさです。相手の言葉の背後にある意図を理解することができず、言葉通りの意味しか捉えられません。これにより、抽象的な指示を理解することが困難になります。その結果、周囲との連携が取れず、仕事の理解が深まらない、同じことを何度も尋ねる、評価が下がるという悪循環に陥ります。空気を読めない自分が周囲にどう映っているかを知ることは、さらに辛い経験です。

 

集団内での対応の難しさ

二つ目の理由は、集団の中で個々人への対応が難しいことです。私は、相手によって自分の振る舞いを変えることができません。話し方や内容を相手に合わせることもできず、苦手なタイプの人がいると、適切に対応することができません。そのため、多人数が関わる場では何を話せばいいのかわからず、沈黙してしまいます。人数が増えると対応が難しくなり、失言を恐れるあまり、ますます話すことができなくなります。

 

以上が、私が集団を好まない理由です。現在も解決策を見つけられずにいますが、良い方法があれば知りたいと思っています。